変態-メタモルフォーゼ-アニメーションナイト2014!!! 気になりすぎる!!!! ってワケで、公式サイトのふれこみから紹介!!

************************************************************************
あの伝説のイベントが戻って来る!
日本各地で強烈な爪痕を残してきたオールナイト上映イベント『変態アニメーションナイト』が、水江未来監督作品『ワンダー・フル!!』の公開を記念し、ロードショーとなって襲来!
あなたの心に突き刺さり、身体の奥底も震わせる、一生忘れられないくらいのインパクトを残す短編アニメーションを世界中から集めた夢の饗宴。「変態(メタモルフォーゼ)」というキーワードが指し示す通り、いずれの作品もその姿かたちを変容させ、視覚を通じて観客の身体感覚を強烈に刺激すると同時に、時間/空間感覚すらも歪に捻じ曲げていく。
あなたはまだ “アニメーション” の恐ろしさをしらない・・・
************************************************************************

☆★☆★ 作品紹介☆(前半 5作品紹介)★☆★☆
① 『ワ・タ・シ・ノ・カ・オ』 (2005年/日本/3分)
監督:黒坂圭太
13年にわたる『緑子/MIDORI-KO』の制作期間中に完成した、
ドローイングアニメの怪作! ギャー!
鬼才、黒坂圭太が描き続けた顔のドローイングが、ぐにゃぐにゃと
メタモルフォーゼしていく。
物語的必然性を徹底的に欠いたエモーションの塊のようなデス声の
雄叫びとともに、変態ナイト2014が始まる! 「もういいかい?」
01_watashinokao

② 『北アメリカ物語』 (2007年/アメリカ/5分)
監督:キルスティン・レポー&ギャレット・デイビス
父さん、北アメリカ、ヤベエ。変なクモがいる。
寝室に大きなクモが! 父さん! 潰してよ! 深夜の息子の
勝手な願いに父さん怒り爆発。軽快な歌とキモいドローイングに
合わせて人間中心主義に警鐘を鳴らし、他者との共生を説く
この作品は、まさにいま、私たちの必要とする物語。
02_kitaamerika

③ 『パペットボーイのお話』 (2008年/スウェーデン/19分)
監督:ヨハネス・ニホルム
北欧製ヘタウマ、ダーティ、セクシャル、クレイ、アニメーション!
汗をはじめとした粘液!
とびきりの美女ユーリャが家にやってくるぞ! パペットボーイは
粘土の汗を流しながら、若い女性の訪問に向けて準備する。
彼女がやってきたとき、彼の緊張は最高潮。さらにはかわいい
笛吹き男がパペットボーイを邪魔する……果たして彼は無事
ユーリャと愛の情事(ラブ・アフェア)に成功するのか?
4章仕立てのクレイメーション・ドラマ。
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ…
03_papettoboy

④  ピーター・ミラード ミニ・レトロスペクティブ1『ホーガン』 (2011年/イギリス/1分)
監督:ピーター・ミラード
世界最高峰の美術大学RCAから飛び出した世界最高峰の
不定形変態アニメーション作家ピーター・ミラード。
2013年夏の来日イベントは全公演満員売り切れになるほどに今や超人気!
変態の若き貴公子、待望の新作『フルーツ・フルーツ』を含む三作品が
「変態2014」でも随所に挿入。理性を解放せよ!
世界的スーパースター、ハルク・ホーガンの一生を1分で振り返りましょう
気にしないで、きっとすべて大丈夫だから。
04_Hogan

⑤  『サニー・アフタヌーン』  (2012年/オーストリア/7分)
監督:トマス・レノルドナー
時をかけるおじさん! 人間力に溢れる名作が、圧倒的支持に応えて、再び日本上陸!
実験映画「みたいなもの」がミュージックビデオ「みたいなもの」と出会う。
25年前に作った歌と20年前に撮影した映像と50歳になった現在が混ざりあう。
おじさんがジャンルも時も飛び越えて、椅子に座る。窓の外を眺める。
そしたら観客みんなが笑顔になる。「さあ、わらってごらん」
05_sunny_Afternoon

☆★☆★ 今日の注目はこのインタビュー ★☆★☆
深夜の秘密イベントが遂に劇場公開! メタモルフォーゼしまくる「変態アニメーションナイト2014」の世界を土居伸彰×水江未来が徹底解説!!
【White-Screen.jpより】

「変態アニメーションナイト」。タイトルからして目を引く、これまでにないアニメーションの上映会が日本各地で開催されている。2012年の真夏の夜、立ち見客が溢れるワンナイトイベントとして始まった「変態アニメーション」は、その後、日本各地で開催されるオールナイト上映イベントにまで発展。そんな伝説のイベント「変態アニメーションナイト2014」が、2014年2月15日(土)に渋谷のヒューマントラストシネマ渋谷で、水江未来監督作品「ワンダー・フル!!」公開を記念した1週間のレイトショー公開として行われる!

「変態アニメーションナイト2014」開催に際して、企画者であり衝撃的な作品選定を行ってきたアニメーション評論家の土居伸彰氏と、同イベントでMCを務めてきたアニメーション作家の水江未来氏との対談をお届け! 熱狂を呼び起こす「変態ナイト」誕生の経緯から上映作品の見どころまで、たっぷりと語っていただいた。
---------------------------------
土居伸彰:アニメーション研究/評論家、東京造形大学非常勤講師、日本アニメーション学会理事。1981年東京生まれ。アニメーションについての歴史的、理論的研究とともに、Webサイト「Animations Creators & Critics」やレーベル「CALF」などを通じて、国内外の優れたアニメーション作品の上映企画や執筆による紹介を行なっているほか、映画祭での審査員経験も多数。雑誌「neoneo」や「ユリイカ」などへの寄稿、共著に「アニメーションの映画学」、「「戦後」日本映画論」、訳書にクリス・ロビンソン「ライアン・ラーキン やせっぽちのバラード」など。

水江未来:監督/アニメーター/多摩美術大学非常勤講師。1981東京生まれ。3歳のときに完璧な円を描いて周囲を驚かせる。多摩美術大学でグラフィック専攻。在学中に独学でアニメーションをつくりはじめる。手描きの原画の完成度の高さと、それらをコンピュータにとりこんで動かすアニメーション作法は世界80以上の映画祭で上映される。代表作には「FANTASTIC CELL」(2003年)、「MODERN No.2」(2011年)。第64回ベルリン映画祭コンペティション部門に正式出品の「WONDER」(2014年)を含む、初の監督特集上映「ワンダー・フル!!」(2/22土~)ロードショー公開を控える。
---------------------------------

■“ヘンタイ”ではなく“メタモルフォーゼ”

水江未来(以下、水江):「変態アニメーションナイト」ですが、“ヘンタイ”ではなく“メタモルフォーゼ”って読んでください(笑)。

土居伸彰(以下、土居):そうです。“メタモルフォーゼ”です(笑)。

水江:まあ、「メタモルフォーゼ・アニメーションナイト」って言ってる人は誰もいないですけれどね。

土居:略称で「ヘンタイナイト」は正解です。まあ、僕らも“メタモルフォーゼ”なんて呼んでないですけど、みなさんの頭の中では、せめて“メタモルフォーゼ”って覚えてください。

■「変態ナイト」の始まりとその目指すものとは?

土居:「変態ナイト」の始まりは、2012年の広島国際アニメーションフェスティバルの関連企画として開催したことなんです。関連企画といってもオフィシャルなものじゃなくて勝手にやったんですが。広島アニフェスは毎晩18時から21時までコンペティション上映があるのですが、それが終わった夜中、深夜の秘密イベント的に、映画祭に参加した人が来られるようにと。

水江:最初から「変態ナイト」をやろうっていう話ではなく、なにかやるってところから始まった。

土居:そこに、自分たちが感じている問題意識も絡んでいった。現状、日本で世界のアニメーション作品を包括的に観れる場所って広島アニフェスしかない。それはある種の偏りにも繋がってしまう。広島アニフェスで流れる作品って、日本における海外のアニメーションの受け止められ方を強く形成したわけですよ。広島アニフェスは“愛と平和”がスローガンということもあって、温かくて、手触り感があって、手仕事で・・・みたいな作品が好まれる。もしくは、凄く作家性が強くて、暗い作品。まあ、あれですよ、“アートアニメーション”っていう、例のよく分からない括りで人が想起するであろう範囲の作品が広島アニフェスで上映される。

僕や水江くんはここ数年、海外のアニメーション映画祭にたくさん参加しているわけだけれども、そういう機会を経て分かるのは、広島のセレクションも筋が通っているけれども、それとはまた別の観点で評価し得る作品がたくさんある、ということ。

水江:アニメーション映画祭が国内で他にないからね。要するに、世界のアニメーションが観れるといっても、たかだか1つの映画祭のセレクションであって。
広島アニフェスへの応募数は2,000作品以上あるわけだけど、コンペティション上映に至るまでの選考で、その中から僅か50作品くらいに絞られる。上映されなかった作品にも色んなものがある。「変態ナイト」は、そういう状況の補足になるというか。

土居:そうそう。広島をリスペクトしたうえで、「変態ナイト」に来れば色々なシーンが分かりますよっていう。例えば、世界最大の国際アニメーション映画祭のアヌシーでは「Spike and Mike’s Sick and Twisted Animation」っていう非常にくだらない、エログロな作品ばかり集めた深夜プログラムがある。とにかく笑えて、気持ち悪い。“愛と平和”とはもう全く違う、むしろ“嫌悪と戦争”。「変態ナイト」は、そういう作品をやりたいっていうコンセプトで始まったわけですよね。更に、ルーマニアのアニメストといいう映画祭には、「クリーピー・アニメーション・ナイト」というオールナイトプログラムがあって、そこでも一晩中、その手の作品が上映されているんです。

そういうわけで、最初のコンセプトは“広島ではかからないものを“だったんですね。で、もうひとつのメインフォーカスが、“笑える作品とか、なんか凄まじい作品”。とにかくインパクトがあって、頭の中に「?」がたくさん出てきちゃうような、圧倒作品というコンセプトが出てきた。で、ある時、それをまとめるのに“変態”っていう言葉を思いついたわけですよ。

水江:なぜその言葉を思いついたの?

土居:それは、ブルース・ビックフォードのせいだと思うんですよ。広島での第1回の“変態”のイベントで何よりも上映したかったのは、ブルース・ビックフォードの「CAS’L’」。ブルース・ビックフォードの新作があるっていう噂を2012年に耳にして、「絶対に日本でやりたい!」と。
ブルース・ビックフォードは粘土アニメーション界の唯一無二の巨匠で、昔はフランク・ザッパのお抱えアニメーターだった。彼の作品って、とにかくずっとメタモルフォーゼを繰り返し続けるだけ。まさに、超変態的な作品だったわけですよね。「ビックフォードの作品ってメタモルフォーゼし続けてるなあ」ってボンヤリと考えてたときに、“メタモルフォーゼ”ってそういえば“変態”って訳すことも出来るよなってピンときて、「変態ナイト」っていいんじゃないか? と。

さらに、この言葉にこびりついているパブリックイメージを逆手に取りつつ、あわよくばぶち壊してやろうという野望も持つようになった。つまり、“HENTAI”ってやつですよ。海外の人からすると、“HENTAI”ってのは、触手とかが出てくるような日本のエロアニメを想像させる。日本でも“変態”っていう言葉には変質者みたいなイメージがこびりついている。
そういうイメージを一方で利用しつつも「いや、“変態”って“メタモルフォーゼ”だから」って、しれっと出す。そういう枠組みを作ることで、この言葉にふさわしいような、過剰な人間味、フィルターのかかっていない作家のパッションや、妄想がモロに浮上しちゃっている作品を紹介するイベントにしようと。

水江:とてもいいキャッチコピーになったよね。短編のアニメーションって、“アートアニメーション”って言われたときに、「ああ“アートアニメーション”かあ・・・別にいいや」ってなる人もいたりするわけじゃない。
この「変態ナイト」の作品群を“アートアニメーション”って呼ぶ人は1人もいないよね(笑)。どう頑張っても「アートアニメーション」と呼べないようなアニメーションが集まっていて、じゃあなんて呼ぶんだって言ったら、「変態(へんたい)アニメーション」としか言いようがない。

土居:で、実際、「変態ナイト」の開催決定! ってなって、ブルース・ビックフォードの「CAS’L’」を取り寄せたんだけど・・・ちょっとビックリしちゃって。必ずしも良い意味でなく(笑)。これまでのビックフォードの作品同様ずっとメタモルフォーゼし続けてるんだけど、これまで以上に、物語も何にもない。「これ、“きちんとした作品”として観た時、果たして普通の人は「面白い」って思ってくれるのか?」って、俺、最初に観た時に頭抱えちゃって・・・「そもそも、これ、人に観せていいんだろうか?」って。

水江:土居くん、広島で最初に上映したときは逃げようとしてたよね。

土居:うん。でも、上映するって決めちゃったし、なんとかしなきゃいけない。それで思ったのが、「なんか変なもの観た」「とんでもないものを観せられてしまった」っていうような、「“体験”として楽しんでもらうのがいいんじゃないか?」ってこと。わけ分かんないだろうし、“普通”の見方をしたら、もしかしたら苦痛だし拷問に感じちゃうかもしれない。
で、その体験自体を楽しんでもらおうっていう風に切り替えた。その為に思いついたのが、MC付きの上映にするっていうこと。何も解説無しで観たら「えぇっ!?」ってなっちゃうんだけど、適切なツッコミを入れることで、その作品を活き活きさせる。

水江:MCが入ることによって「今のは何だったんだろうね!?」っていうのでみんなで確認し合える。映画館が、共に修業(鑑賞)を乗り越えて、違うステージに行った者同士で語り合う場になる。

土居:でも、この逡巡を経て分かったのは、結局のところ、そういう作品って作者が悪いんじゃなくて、観るこちら側の方が悪いってことなんだよ。つまり、アニメーションに対する自分たちの見方がどれだけ狭いのかっていう。結果的に「変態ナイト」って、アニメーションの新しい見方を無理矢理体感させる上映会なんだよね。
「変態ナイト」の作品って、作り手の素直な部分がめちゃくちゃダイレクトに出ているような作品が多い。だから、エネルギーはとにかくむちゃくちゃ沢山あるんですよ。だから、物語だったり、技術的なものはちょっと脇に置いておいて、そのエネルギー自体を楽しむ。それによって、「あ、こういう楽しみ方もあるんだ」って、観客自体の考え方もメタモルフォーゼしていくっていう。「変態ナイト」ってそういうイベントなんです。
でも結局、それでもビックフォードの作品は怖くて、第1回目から今に至るまで、常に一番最後に入れて、上映したらそのまま解説入れずにお開きにしてる(笑)。広島の最初の「CAS’L’」の上映の時、逃げたくてしょうがなかった、ってあったけど、この作品については、責任を取りきれないなと思ったんですよね。でも、終わった後のアンケートでは、こちらの想像以上に楽しんでくれていて、結果的に大成功だった。単純に、変わったアニメーションを“楽しむ”っていう風に方向が転換出来たかなと。

■「変態ナイト」はアニメーションの、そして世界の見え方を変える

水江:吉祥寺バウスシアターで2012年の12月にオールナイトで「変態ナイト」をやったときって、衆議院議員選挙の前日だったんだよね。だから、朝方「CAS’L’」を観て、みんなそのまま衆院議員選挙に行くという。

土居:そう。

水江:投票先変わるよね。そのくらい、価値観というか、世界の見え方が変わってくる。

土居:素直に、動物的に、反応しちゃうというか。人間は動物だし生存本能ってあるじゃないですか。「これが体にいい」とか「世界の生存にとっていい」とか、本能で分かってるはずなんだよね。「変態ナイト」はそういう感覚を鍛えられる上映。だから投票にも影響したはず。でも残念なのが、バウスの上映、満員になったけど、それでも200人だから。200人じゃ国政は変わらないっていうのがね。

水江:今度の都知事選はいけるんじゃない?

土居:選挙は(2月)9日か・・・上映は間に合わないな・・・。

水江:間に合わないか。でも、人間って年取ってくると頭固くなってくるからね。今回の「変態ナイト2014」も、それがめっちゃ揉みほぐされるような2時間になると思います。

土居:だからちょっと強調しておきたいのは、「変態ナイト」って、別にお遊びでやってるわけじゃないし、作家の作品を貶したり笑ってやりたいって思っているわけじゃないってこと。新しい楽しみ方、見方を身につけるレッスンなんだよ。わけの分からないものを目の前にして、「勉強が足りないのは自分たちの方なんだ」って思う為の、非常に謙虚な上映でもある。「どういう風に楽しんでいいのか分からない」っていう時に、知らんぷりしたり怒ったりするんじゃなくて、MC付きでみんなで一緒に体験することによって、体で作品の楽しみ方を覚えるというか。それが最終的には世界の見方が変わるのにも繋がる。作品も“変態”だけど、観てる自分たちも“変態”する。そういうことなんですよね。

■「変態アニメーションナイト2014」の見どころ

水江:土居くんは毎回プログラム選定を担当しているわけだけど、今回の「変態アニメーションナイト2014」、簡単に見どころを教えてもらえますか?

土居:今まで「変態ナイト」って、広島、京都、東京、山口、札幌と5ヶ所でやってきたんですけど、常に少しずつ内容を変えて、新陳代謝というか、上映作品自体もまさにメタモルフォーゼするというコンセプトでプログラムを組んでます。毎回ビックフォードで終わるっていうのは同じなんだけど(笑)。

いつもはMC付きだけど、今回は連続上映なので、さすがに毎日MCやりにいくことは出来ない。なので、今回は比較的“ライト”というか、それでももちろん、普通のアニメーションに比べれば充分に濃すぎますけど、今まで話してきた「変態ナイト」の肝みたいなものがスッと分かってもらえる入門編みたいなラインナップですね。一方で、今までの変態上映を追ってくれた人にも満足いただける、新しく、そして強烈なメンツも加えています。

上映内容を簡単に紹介すると・・・お馴染みのメンツから。日本人で「変態ナイト」に一番ふさわしい作家、黒坂圭太によるこの上ない始球式のようなイントロダクション「ワ・タ・シ・ノ・カ・オ」、変態の申し子ことピーター・ミラードの新作「フルーツ・フルーツ」はワールド・プレミア上映。オーストリアの面白おじさんトーマス・レノルドナーは熱烈なアンコールに応えての凱旋上映。この「サニー・アフタヌーン」は、おじさんがなかなか椅子に座らない、ただそれだけの話なのに超面白い。ラストは、漫☆画太郎の「わらってごらん」かよっていう(笑)。

水江:知らない人たちも今回入ってる。ギャレット・デイビスは知らないな。

土居:彼はアメリカ若手の変態界新星ですよ。イギリスのピーター・ミラード、アメリカのギャレット・デイビスっていう風に今後はなっていくんじゃないかな。ギャレット・デイビスの魅力は、なんなんだろう、なんか気持ち悪い・・・キモ可愛い? 動きも可笑しいし。とにかく観てもらうしかないかな。

水江:プリート・テンダー。エストニアの中堅作家も入ってますね。

土居:エストニアはプリート・パルンの国なわけで、変態候補生はうじゃうじゃいますから、これから発掘していきたいですね。プリート・テンダーは既に有名な作家ですから、新作を楽しみにしてた人も多いんじゃないかな。

水江:2010年の広島でやった「キッチン・ディメンションズ」は問題作でしたね。

土居:この新作「マゴット・フィーダー」もビックリすると思いますよ。観終わったあとに「えっ?」って思わず言っちゃうはず。俺は言っちゃった。

水江:ラストはエイミー・ロックハートとブルース・ビックフォードの強烈打線。エイミー・ロックハートは札幌でもやったけど、凄く好評でしたね。すっげえ昔の作品に見える不思議さが・・・。

土居:2003年なのに。とにかく赤ちゃんみたいなキャラクターがたくさん出てきて、ワーワーするだけ。観てると頭おかしくなってくる。
なんかね、彼女はカナダ人だけど、北米って狂ってるんすよ。その狂ってる感を、すごく出したいっていうのあるんですよね「変態ナイト」で。ギャレット・デイビスも、ビックフォードも含め。今回、ビックフォードは「プロメテウスの庭」という代表作ですね。「CAS’L’」よりはちゃんとしています。物語的なものはあるし、本人もそれを語ろうとしているっていう意味でちゃんとしてる。でももちろん、その物語っていうのは、全く分からないんだけど。「CAS’L’」は周りの人が「もうこのへんでまとめましょ」みたいな感じで、音も勝手につけた、みたいな感じの作品らしいから・・・。

■「変態ナイト」は日本のアニメーションの未来を変える!

土居:「変態ナイト」についてお話してきましたが、今後は、劇場で連続上映する“ライトな変態”と、今までのように1回限りのMC付きイベントの“ディープな変態”と“2変態”で勝負します。

水江:今回のが“ライト”ですか・・・(笑)。十分、ディープに見えるよ? これが、序章に過ぎないと・・・。

土居:序章に過ぎない。だから両方楽しんでほしいんですよね。ディープ版も近いうちにやる機会もあるでしょうから。

水江:ポスターのビジュアルを見ると、「ホラーなのかな?」とか、「グロいのかな?」とか心配する人もいると思うんですが、ほんとこう、人間味が溢れていて。

土居:そう、“人間力”を感じてほしい。「変態ナイト」を観た後って、他人に対して寛容になると思うんですよね。「こんなん作っちゃう人間って、ホントしょうがないなあ」っていうような。受け入れて、赦せるというか。それって、今一番大事なことですよ。最終的には、あれですよね、あの・・・小学校とかの映像教育プログラムにも組み込んでもらえるといいかなっていう。

水江:いいかもしれない。色んなところで上映の仕方を考えたいよね。今回は連続上映。つまり、これまでより多くの、いろんな人のアンテナに引っかかる可能性がありますね。
僕、大学1年生の時、ヤン・シュヴァンクマイエルを新宿武蔵野館で見て、「こんなものがあるんだ」っていう衝撃を受けた。それでアニメーションに興味を持ち始めたんだけど、そういう若い学生も何人か出てくると思う。「変態アニメーションナイト2014」を観て。それに、日本のインディペンデント作品の作られ方が、かなり変わってくる気がします。

土居:そう、今まで、ノルシュテインとかシュヴァンクマイエルとかブラザーズ・クエイとか、ある世代みんなが共通して持っているアニメーション体験っていうのがあった。でも、これまで以上に自由なアニメーション作るのに繋がるんじゃないかなっていう気はしますよね。

水江:日本のアニメーションは、ただでさえ海外からみたらストレンジに見えるのに、更に更にパワーアップする。

土居:海外からのドーピングを経てね(笑)。

水江:そう! これは10年後に繋がる上映会となりそうですね。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
(ヴィンテージリメイクバッグやヘンプ、オーガニックコットンなどの素材で作られた商品がそろうセレクトショップ)
69 SURF SHOP https://outlets69surf.stores.jp/#!/

広告